懐かしの旧車 【トヨタ博物館 クラシックカー・フェス 2018】(5)
1970年代前編:クラウン、フェアレディ、グロリア、ff-1、ジムニーなど!

ヘリテージを尊び、人とクルマの未来を見据え、日本の自動車文化を育んでいくことを目的としたクラシックカーと旧車の祭典「トヨタ博物館 クラシックカー・フェスティバル in 神宮外苑 2018」。その写真が残っていたことから、公表しよう。レポートは次回1970年代編後半の第6弾で最後だ。

2019年01月18日 掲載

 今回は1970年代国産車前編として、トヨタ「トヨペット クラウン スーパーデラックス」(3代目)&「クラウン」(4代目)、日産「ダットサン フェアレディ2000」&「スカイライン 2000GT」&「プリンス グロリア スーパーデラックス」、スバル「ff-1 1300G」、スズキ「ジムニー」の7車種を取り上げる。クルマの年代は発売年ではなく、年式で整理した。

【2018年のリポート一覧・すべて動画あり!】

車種別インデックス:70台強のクラシックカー記事がすぐに見つけられる!
第1弾:戦前~1940年代半ばまでの全8台を紹介!動画あり。ロールス・ロイス「ファントムI」が優美だった
第2弾:動画で見る1950年代の名車たち。「ミニ」など、辞典なみの情報量で紹介!
第3弾:ピックアップ型「ランクル」など、1960年代、魅惑の日本車を集めてみた! 前編
第4弾:1960年代後編は、ホンダ「S800」やいすゞ「ベレット 1600GT」など国産の名車を集めてみた!
第6弾:1970年代後編:初代「カローラ レビン」やケンメリ「スカイライン」など!

走行動画:トヨタ「トヨペット クラウン」(3代目)~スズキ「ジムニー」

走行順は、トヨタ「トヨペット クラウン スーパーデラックス」(3代目)、日産「ダットサン フェアレディ 2000」、スバル「ff-1 1300G」、トヨタ「クラウン」(4代目)、日産「スカイライン 2ドアハードトップ GT-R」、日産「プリンス グロリア スーパーデラックス」、スズキ「ジムニー」。

トヨタのフラッグシップ3代目「トヨペット クラウン スーパーデラックス」

トヨタ トヨペット クラウン スーパーデラックス(3代目)|toyota toyopet crown super de lux 3rd

トヨタ「トヨペット クラウン スーパーデラックス」1970年式。1969年9月から1971年1月までに生産された後期型。オプションのパワーステアリングとエアコンを備えるほか、当時のセダンでは珍しいフロアAT仕様。オリジナルのATは3速だったが、オーバードライブ付き4速に換装してあるそうだ。

 トヨタのフラッグシップ・セダン「クラウン」。1955年1月に初代「RS系」が登場し、1962年10月に2代目「RS40系」が、そして1967年9月にこの3代目「MS50系」が登場した。

 3代目の特徴は、エクステリアに欧州車や米国車をマネるのではなく、日本独自の美しさを追求したところがひとつ。また、初代と2代目は公用車や社用車として使われることが多かったが、「白いクラウン」というキャンペーンを行い、オーナードライバーにアピール。そのキャンペーンは成功し、この3代目から個人所有の「クラウン」が増えていった。3代目は「クラウン」歴代史上で生産期間が3年5か月という最短命のモデルながら、トヨタ博物館の調査によれば生産台数が約34万2000台というヒットを記録したという。

 ちなみに、車名の前にある「トヨペット」は、ディーラーを表すものではない。一般公募によって決定したマスコットネーム(ブランド名の1種)で、1947年の「SA型小型乗用車」以降の小型車・普通車はどれもつけていたのである。それが後にディーラー名に採用されたという経緯がある。

 3代目「クラウン」は1971年2月に4代目「MS60系」にバトンタッチ。4代目は当記事の2ページ目にて紹介した。

"Z"のつかない貴婦人の最終モデル「ダットサン フェアレディ 2000」

日産 ダットサン フェアレディ 2000|nissan datsun fairlady 2000

日産「ダットサン フェアレディ 2000」1970年式。この年式は131台しか生産されていないという。ツインチョークのソレックス製キャブレターを2連装した排気量1982ccのSOHC4気筒エンジン「U20」は最高出力145馬力、最大トルク18.0kg-m。車重910kgという軽さもあって、0→400m加速15.4秒、最高速度時速205kmをマークした。

 日産が1952年1月に発表し、約20台が販売されたという「DC-3型ダットサンスポーツ」は国産初のスポーツカーとされる。そして、1957年11月に登場したのが、その2代目である「S211型」だった。DC-3型のスタイリングはクラシカルだったが、S211型は2シーターのオープンカーという、近代的かつ英国ライトウェイトスポーツスタイルに大きく変更。そして1960年1月に北米への輸出を開始し、このときにつけられたのが「ダットサン フェアレディ」の名だった(「ダットサン フェアレディ」の名は国内でも使われるようになるが、1960年時点で「ダットサン フェアレデー」と表記された)。

 1962年10月に2代目として、「SP310型ダットサン フェアレディ 1500」が発売開始。1965年にはエンジンを1.6Lに換装した「SP311型ダットサン フェアレディ 1600」が、さらにその2年後に「SR311型ダットサン フェアレディ 2000」が登場した。

 「ダットサン フェアレディ」はこの「2000」を最終モデルとし、この後、1969年にサブネーム"Z"を末尾につけた「ダットサン フェアレディZ」(※1)へとバトンタッチすることになる。そして「フェアレディZ」は、現行車種として6代目の「Z34型」が発売中だ。
 

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スバル「1000」の系譜の最終モデル「ff-1 1300G」

スバル ff-1 1300G|subaru ff-1 1300g

スバル「ff-1 1300G」1971年式。「ff-1」はスバル初のFF乗用車として知られる名車「1000」の系譜に連なる最後の車種。スバルは、水平対向エンジンを縦置きにレイアウトすることで、シンメトリカル構造を実現。これにより、当時のFF車が抱えていた、左右の重量バランスが崩れているために転倒しやすいという構造上の問題を解決した。

 1958年3月に発売した軽自動車「360」シリーズ(※2)によって、戦後の日本のモータリゼーションを大いに加速させたスバル。その後、普通車・小型車の製造もスタートさせ、1966年10月には国産初のFF乗用車として知られる「1000」を発売する。「1000」は、現在に続くスバル車の特徴のひとつである水平対向エンジン(及びそれに伴うシンメトリカル構造)を同社で初めて搭載したことが特徴である。

 そして、「1000」を踏襲する形で1969年3月に登場したのが、まさにフロントエンジンフロントドライブをそのまま車名にした「ff-1」だ(大文字「FF-1」と表記される場合もある)。さらに「ff-1」のエンジンを1Lから1.3Lにアップさせたのが「ff-1 1300G」である。1970年7月に登場した。

 「ff-1 1300G」には試作で終わったが、全輪駆動(AWD)車の「ff-1 1300G 4WD」が存在した。開発は1971年10月のことで、同車こそが現在まで続くスバル車の特徴である水平対向エンジンとAWDの組み合わせ実現した初の車種だったのである。ただし、市販車としてその組み合わせを実現した元祖とされるのは、「レオーネ 4WD エステートバン」だ。

 ちなみに「ff-1 1300G」の生産期間は短く、「ff-1 1300G 4WD」が開発されたのと同じ1971年10月には1970~80年代のスバルの主力車種となる「レオーネ」にバトンタッチ。「1000」の直接的な系譜は終了することとなった。
 

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