懐かしの旧車 【トヨタ博物館 クラシックカー・フェス 2018】(1)
戦前~1940年代半ばまでの全8台を紹介! 動画あり。ロールス・ロイス「ファントムI」が優美だった

2018年11月29日 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 日高 保

大ヒットを記録したフォード「モデルA」は2台が参加

 世界で初めて大量生産され、約20年で1500万台以上という大ヒットを記録したフォード「モデルT」。その歴史的な名車に続いて、フォードが1927(昭和2)年に発表したのが「モデルA」だ。同車は、同年の10大ニュースに数えられるほどの一大センセーションを巻き起こし、ヒットしたという。この時点でフォードは高級車メーカーのリンカーンを買収していたことから、大衆車ではあるが「モデルA」には高級車のスタイリングを採り入れており、それが魅力となったのである。

ford model a

「モデルA」は1927年に発表され、1928年から1931(昭和6)年まで生産された。4気筒エンジン、3段変速機、横置きリーフスプリング・サスペンション、4輪ブレーキなどは「モデルT」から引き継がれたが、シャシーは大幅に強化された。このゼッケン4番の「モデルA」は1929(昭和4)年製で、今回参加した米国車の中で最も歴史がある。

ford model a 1931

ゼッケン6の「モデルA」は最後期の1931年製。正式名称は「モデルA 68B カブリオレ」で、オープントップにできるコンバーチブルタイプの高級グレード。「モデルA」の中では最も生産台数が少なく、1931年に生産されたのは1万1801台だった。

ford model t touring

1914(大正3)年製の「モデルT ツーリング」。記念乗車撮影用にトヨタ博物館が展示した1台。「モデルT」は1908(明治41)年に登場し、大量生産により約20年間で1500万台以上が生産された。自動車産業史上で最も生産されたクルマで、世界中で"クルマの大衆化"を実現した1台である。

1930年製アルファロメオ「グランスポルト」の復刻車

 今回、1930(昭和5)年製として参加しているが、実際には同年にアルファロメオがデビューさせた「1750型グランスポルト」を、限定75台の注文受注で1967(昭和42)年に復刻したモデル。正式名は、「グランスポルト クアトロルオーテ 4R ザガート」。中でも右ハンドル車は特注のために希少で、世界で15台ほどだという。オーナーは当時正規ディーラーで購入し、オリジナル状態で維持しているとのことだ。

alfa romeo grand sport

エンジンは水冷直列4気筒DOHC、排気量は1570kg。車名にあるザガートとは、イタリアの名門カロッツェリア(デザイン工房)のひとつ。ナンバープレートの「練馬5」が登録からの歴史を物語っている。

29万台が生産されたうちの1モデル・オースチン「10-4」

 英国のオースチンはのちにナッフィールド・オーガニゼーションと合併し、BMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)となるメーカーで、創業は1900年代初頭まで遡る。「10-4」は、戦前の1932(昭和7)年から戦後の1947(昭和22)年まで生産された「10」シリーズの1モデルだ。同シリーズはさまざまなタイプがあり、合計で29万台が生産された。この「10-4」は初期の1933年製。

austin 10-4

オーナーは、先代の英国人オーナーが高齢のために売り出したところを購入。し、日本の保安基準に適合させるため、自ら改造して車検を通したという。

今回唯一の1940年代の車種MG「ミジェット TC」

 MGとは"モーリス・ガレージ"の略とされ、「ミニ」などを生み出した英国モーリスのスポーツモデルを手がけるブランドだ。この「ミジェット TC」は、1936年に登場した「ミジェット T」シリーズの1種で、英国製ライトウェイトスポーツの先駆けといわれる。戦前型の「ミジェット TB」の運転席を拡大して居住性を向上させたのが、「ミジェット TC」だ。参加車両は1946年式。

mg midget tc

英国製ライトウェイトスポーツは、第2次大戦で欧州に駐留した米兵がその軽快さに魅せられ、帰国してからも愛好し続けたことで米国でブームが起きたという。

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