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2018/11/07

現在市販されているクルマは「自動運転車」ではありません。国の検討会が、ユーザーの誤解による事故防止に向けた指針を発表

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新型「クラウン」に搭載される運転支援機能の一例。左上の自転車運転者検知機能や右上のレーダークルーズコントロール、下のレーントレース機能など、「自動運転化」に寄与する先端技術や装備は満載されているが、まだ「自動運転車」ではない。

 国や自動車メーカー、自動車関連団体、有識者らで構成される「先進安全自動車推進検討会(ASV検討会)」は、10月、自動運転を実現するための個別技術は搭載していても、現時点ではまだ「自動運転車」と呼べる市販車はなく、あくまでも「運転支援車」であるとの方針を公表した。

 最近、前走車追尾機能や衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱防止支援機能など、運転の一部を「自動化」する機能を搭載した車両が数多く販売されるようになった。報道等でもそれらの車両を「自動運転」や「自動運転車」等とする表現が使われ、広く認知されるようになってきた。

 だが現在、日本で認められている自動運転化技術は、ドライバーに代わってシステムが全ての運転を行うものではない。最もレベルが高いものでも、アクセルとブレーキ、ハンドルの各操作を部分的に自動化する、というものだ。当然、運転の主体はドライバーにあり、もしこれらの機能が不十分で事故が発生しても、原則ドライバーの責任となる。こういった車両を広く「自動運転」と喧伝することは、ユーザーが "完全な自動運転の車" に乗っていると誤解し、危険な状況や事故にもつながりかねない。

 そこで今回、ユーザーが車の性能を過信することを防ぐ目的で、今後は「運転支援」あるいは「運転支援車」と呼称することにしたのだ。この方針に基づいて、今後はメーカーや販売店でもユーザーに対して説明を行っていくことが求められる。もちろん、ユーザーも、自分が乗る車の運転支援機能の限界についてはもう一度確認しておこう。よく言われるが「自動ブレーキ」といっても、すべて止まれるわけではない。

 なお、同検討会では、一定の条件下で運転を車両にすべて任せられる、いわゆるレベル3以降の車両の呼び方については、今後検討するとしている。

2018年11月07日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)

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