ニュース・プラス VRで消火器訓練ができる。簡単・手軽な「VR防災パック」の中身は?

2018年11月16日 掲載

JAFメディアワークス IT Media部 大槻 祐士

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「VR防災パック」に含まれる「VR消火器訓練」は、消防署員の監修を得て制作された。

 ASATEC株式会社(東京都港区)と一般社団法人日本地震対策推進協会(東京都千代田区、略称 ECoPA117)は、VRで消火器訓練ができるなど、現代のテクノロジーを駆使した防災訓練セット「VR防災パック」の提供を開始した。

VR消火器訓練とは?

・VR消火器訓練
 VR防災パックのメインコンテンツは、なんといっても「VR消火器訓練」だろう。従来の消火訓練では、屋外に専用設備を設置する手間がかかり、なおかつ本物の泡消火剤ではなく水で代替えして消火していることが多いので、その使用感は別物であった。実際の消火器で操作手順を確認することが主目的だったといえよう。

 VR消火訓練では、まず火を使わないので屋内や狭い空間に簡単に設置可能で天気や場所を選ばずに訓練できるメリットがある。さらにVRゴーグルをかぶり、実際の消火器を手に持って、仮想空間で消火訓練を体験するのだが、これがなかなかリアルなのである。コントローラーを向けた方向に、白い泡消火剤が吹き出されているように見え、実際に消火器を使った時のように、目の前が曇っていく様子も再現されている。

 4つの出火原因を想定した訓練が用意されていて、オフィス・キッチン・リビング・ホテルでの消火を仮想的に体験できる。もちろん消火器の使い方もVRを使って説明してくれるので、図や2D映像を見るよりも理解が深まるだろう。

防災訓練に参加した人の反応

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都内マンションにて開催された防災訓練の様子。子どもでも大人でも訓練に参加できる。

 10/28(日)に、都内のマンションで開催された防災訓練では、多くの住人が参加しVR消火訓練を体験した。

 参加者は「消火剤の噴射時間が15~20秒程度しかないことを初めて知りました」「消火剤が噴射されるとその粉末で火元が見えなくなり驚きました」「本物の火災のようで怖かったです」などと語ったそうだ。コメントからもそのリアルさが伝わってくる。

 VRゴーグルをかぶっている姿は周囲から見ると何をやっているのか分からないが、参加者の眼前に広がるのはリアルな火災現場なのだ。没入感のある映像で行った訓練は、まるでその身に起こったことのように深く記憶されるだろう。しかしながら、炎の暑さや煙の息苦しさまでは再現できない。実際の火災に遭遇した時は、自分の力を過信せず、身を守ることを最優先に考えて欲しい。

 VR防災パックは、VR消火器訓練の他、防災関連のクイズや紙芝居、さらには地震のメカニズムを科学実験ショーを見て学ぶコンテンツなどがセットになっている。ECoPA117が設営から運営・撤収までトータルでサポートしてくれるので、会社や自治会など誰でも簡単にVRを用いた防災訓練を主催することができる。

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