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2018/10/10

サンダーバード2号を彷彿……小型オフロード消防車「Red Ladybug」が凄い。2018年度グッドデザイン・ベスト100も受賞!

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小型オフロード消防車「 Red Ladybug(レッドレディバグ)」。写真では、映像通信ユニットを装備している。

 モリタグループ3社(*1)と川崎重工業株式会社が開発した小型オフロード消防車「 Red Ladybug(レッドレディバグ)」が、公益財団法人日本デザイン振興会主催の「2018年グッドデザイン・ベスト 100」を受賞した。

*1 株式会社モリタホールディングス、株式会社モリタ、株式会社モリタテクノス

小型オフロード消防車 「Red Ladybug」とは

 小型オフロード消防車 「Red Ladybug」は、近年多発する地震災害、台風やゲリラ豪雨による風水害、土砂災害、雪害、火山災害などの突発災害での出動を想定した新しいコンセプトの消防車。

 ベース車両には、川崎重工業の多用途四輪車「MULE PRO-FX(EPS)」を採用し、最小回転半径4.8mと小回りの利くコンパクトな車体とオフロードでの高い走破性を備えている。一般の消防車では進入困難な、瓦礫や土砂崩れなどの災害現場へ自走で進入が可能。3名が乗車可能なキャビンは、ロールケージにより乗員の安全性を確保している。

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災害内容に合わせて、救助用、消火用、救急用、映像通信用などのユニットを積み替えることで、さまざまな状況に対応可能。

 この車両最大の特徴は、後部の荷台部分にある。災害の種別に合わせてボディユニットを選択することができるので、救助用、消火用、救急用、映像通信用などのユニットを積み替えることで、さまざまな状況に対応可能となる。また、大型特殊自動車としてナンバーを取得して公道走行が可能なので、「普段の消防活動」でも運用可能である。

デザインに込めた想いとエピソード

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悪路でも走行可能なオフロード性能。

 新しいコンセプトの消防車「Red Ladybug」は、どのような理由で開発されたのだろう。

 同社は、2016年に発生した熊本地震直後の被災地を訪問し、現場消防隊員にヒアリングを実施した。そうすると「通常の消防車では、被災現場の最前線までの到着が困難」という課題が浮かび上がってきた。通常の消防車はオンロード仕様のため、亀裂路面、土砂が積もった路面、浸水路面、積雪路面では思うように走行できない。結果として、消防隊員が重い資機材を背負い、徒歩で数時間をかけて災害現場まで向かうという現状があったという。

 一方、突発災害発生時は、正確で迅速な被害状況の確認、生き埋めや孤立している要救助者の迅速な救出が求められる、一分一秒を争う事態。どんな突発災害においても、迅速に現場まで到達できる消防車を作り、一人でも多くの命を助けたいという想いから「Red Ladybug」の開発がスタートしたという。

 「2018年グッドデザイン」審査委員は、以下のように評価している。

 「熊本地震での現場調査を開発の発端に、走破性能や積載性能など、さまざまな要求を考慮した結果、あえて国内販売していない車両を選んだこと。小型軽量化を追求する過程で必要な装備をユニット交換する手法を採用するなど、豊富な現場経験から編み出した革新的な発想に感心した。ベース車両の雰囲気を活かし、小柄ながら頼り甲斐ある造形に仕立てたデザイン能力も賞賛すべきであろう」

 コンパクトながら武骨な車両は、隊員の安全を守るだけでなく、要救助者に安心感を与えるという意味でも素晴らしいデザインだ。

 「Red Ladybug」は、グッドデザイン受賞デザインを一挙に展示、紹介するイベント「GOOD DESIGN EXHIBITION 2018」で、10月31日から11月4日まで実物が展示される。

小型オフロード消防車 「Red Ladybug」仕様

エンジン:水冷4サイクル直列3気筒、総排気量:812cc、
最高出力:35kW[48PS]/5500rpm、最大トルク65N・m{6.6kgf・m}/3500rpm、懸架装置:ダブルウィッシュボーン、フレーム:鉄製ラダー、
全長:約3500mm、全高:約2200mm、全幅:1760mm、
最低地上高:260mm、装備質量854kg、最小回転半径:4.8m、
積載重量:350kg、座席数:3席

「GOOD DESIGN EXHIBITION 2018」展示概要

開催日時:10月31日~11月4日 11:00~20:00(最終日のみ 18:00 まで)
     ※入場は閉会時間の30分前まで
開催場所:東京ミッドタウンキャノピー・スクエア
    「BEST100 Mobility Exhibition」(東京都港区赤坂 9-7-1)
入 場 料 :1,000円(税込・5日間有効)
     ※大学生以下無料

関連リンク

2018年10月10日(JAFメディアワークス IT Media部 大槻 祐士)

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