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2018/09/12

時速80kmで走行しながら0.2mmの表面ひび割れと、内部の空洞検査まで可能! 「トンネルキャッチャー3」の運用開始

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「トンネルキャッチャー3」。三菱ふそうの「キャンター」をベースに、後部にカラー画像を取得できる高精細ラインセンサーカメラを搭載している。

 インフラの老朽化が問題となっている。トンネルもそのひとつで、2012年には中央道・笹子トンネルで天板の落下による死亡事故が起きたことを覚えている方も多いはずだ。このように崩落や構造物の落下などがあった場合は死亡事故に直結する恐れがあるため、現在、全国的に維持管理(長寿命化)のための点検が急がれている。

 しかし、問題となっているのが、点検を行える技術者が不足していること。国土交通省の発表によれば、2017年時点で全国の一般道・高速道含めてトンネルの総数は1万302本もあり、修繕を行うどころか、点検するだけでも相当の時間を要する。また幹線道路や高速道路など交通量の多いトンネルを、点検のためとはいえ通行止めにするのも、利便性や経済性を考えると極力避けたいところ。こうした理由から、インフラ点検の例に漏れず、作業の効率化・機械化が強く求められている。

 そうした中、トンネル表面の状態を高速かつ高精度で撮影して点検できるトンネル表面撮影車の最新モデル「トンネルキャッチャー3」を三井E&Sマシナリーとトノックスが共同で開発。9月中に運用開始することを発表した。

時速80kmで走りながら0.2mmのひび割れを検出可能!

 「トンネルキャッチャー3」の最大の特徴は、日本コンクリート工学協会が定める「コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針」の基準値である0.2mm幅のひび割れを、時速80kmで走行しながら検出できること。点検の高速化・高精度化を達成すると同時に、時速80kmで走行しながら点検できるので高速道路でも車線規制や通行止めを実施しなくて済む。

 それを実現したのが、トノックスの持つ特装車開発および表面撮影技術である。「トンネルキャッチャー3」は三菱ふそうのトラック「キャンター」をベースに開発されており、車両後部に高精度ラインセンサーカメラが搭載されている。この高精度ラインセンサーカメラにより、トンネル表面の高精細カラー画像が取得され、0.2mm幅のひび割れも検出できるのである。

トンネル表面だけではなくて内部も同時に点検できる!

 三井E&Sマシナリーでは、トンネル表面の検査だけでなく、電磁波レーダー技術を使ったコンクリートの内部や、その背面の空洞探査業務も行っている。そして「トンネルキャッチャー3」には、それらの装置も搭載されているのだ。つまり、トンネル表面と内部の一括点検が可能になったわけで、トンネルの健全性についての総合的な判断を下しやすくなったのである。

 「トンネルキャッチャー3」は現状では1台のみの運用となるが、要望があれば2台目以降も製造することは可能としている。

2018年09月12日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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