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2018/03/06

“水素社会”実現に向けて国をあげた動きが始まる。オールジャパン態勢で臨むものの、世界的には孤独な挑戦。はたして水素自動車普及は実現するか。

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写真はイメージです

 トヨタなど11社(※)は3月5日、燃料電池自動車(FCV)向け水素ステーションの整備を目的とした「日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM(ジェイハイム)):Japan H2 Mobility」を2月20日に設立したと発表した。

(※)日産、ホンダ、JXTGエネルギー、出光興産、岩谷産業、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキード、豊田通商、日本政策投資銀行

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 JHyMは、政府の方針と連動する形で、インフラ事業者や自動車メーカー、金融投資家等が連携して水素ステーションの本格的な整備を目指す、世界初の取り組みとなる。

 FCVの代表的な例として、2014年に発売された「トヨタ・MIRAI」(下写真左)や16年にリース販売された「ホンダ・クラリティFUEL CELL」(下写真右)がある。日産もダイムラーやフォードと共同で燃料電池システムの開発を13年に開始した。

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 これらFCVの普及には、全国レベルでの水素ステーションの整備が欠かせない。FCVは水素を燃料とするのでCO2を排出せず、このため環境に優しい車とされている。一方でFCVにしても水素ステーションにしても、高いコストが課題の一つだ。JHyMは、金融投資家等の資金を活用して、インフラ事業者の初期投資額を抑えることで水素ステーションの整備を推進する。水素ステーションの拡大とともにFCVも普及し、量産効果や安全上の課題をクリアすることで車両価格のコストダウンも目論む。

 JHyMでは、現在101か所の水素ステーションを20年までに160か所、25年までに320か所にするとしている。また、現在2400台あるFCVを20年までに4万台、25年までに20万台に。30年までにはそれぞれ900か所、80万台にするというかなりチャレンジングな目標を掲げた。

 世界中の企業が、参入しやすいEV開発にシフトするなか、高度な技術力が必要なFCVはどうしても旗色が悪いように見える。ただ、国策として"水素社会"を目指すとしている日本国内に限っては分があるのも事実。今後国内でFCVや水素エネルギーが普及するかは、利便性が高く魅力的な商品・サービスの提供とコストダウンにかかっている。

2018年3月6日(JAFメディアワークス IT Media部 伊東 真一)

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