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2017/12/15

地震等の自然災害を、
ビッグデータで統合解析!
EPRCの情報サービス【前編】

「地震予兆解析レポート」は厳然たる事実のみを掲載!

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高知県南部にて「南東方向」に向かう、通常とは異なる地殻変動が観測されたことから、南海トラフ地震につながる可能性があるという臨時レポートが2017年11月22日に配信された(左)。しかし、すぐに通常の地殻変動に戻ったことから(右)、南海トラフ地震が発生するような心配はなくなったとする内容で臨時レポートがその2日後に配信された。

 地震予兆解析レポートの特徴は、確認された事実のみを掲載していることだ。具体的には、人工衛星で観測された地殻変動(地表が動いた距離とその方向)、そしてレポートが発行される前の週に発生したマグニチュード3以上の地震震源地だ。

 これによりわかるのは、前週に発生した地震と、その発生前に確認されていた地殻変動の異常との間に関連性が見られることが多い点である。つまり、地殻変動は地震の予兆現象として現れる可能性があるということ。100%ではないのだが、いつもと違う地殻変動が確認されたときは、地下で何かが起きている可能性があり、それは地震につながる可能性があるというわけである。

 また地殻変動の異常が検出された場合、過去22年分のデータとも照合し、地震発生につながった地殻変動があったかどうかも解析される。つまり、「このような地殻変動が確認された場合、過去にはこれだけのマグニチュードの地震がこれだけの日数以内に発生しているため、今回もこれだけの規模の地震がこの地域に発生する可能性がある」と、「心構え情報」として通達しているのである。

 とはいえ、過去22年分しかデータの蓄積がないことが、まだこの手法が万能ではない理由でもある。22年という時間は人間の感覚からすると長く感じるが、地質学的な時間からすると決して長くはない。そのため、現在観測された地殻変動に対し、過去に同じようなタイプの地殻変動のデータが存在しないこともある。その場合、地殻変動が観測できても、それがどんな地震発生につながるのかが予測できないこともあるわけだ。EPRCでは、さらなる情報の集積が必要だと考えている。

 一方で、詳しくは次ページ以降で述べるが、東日本大震災のように過去に参照できるデータがないとしても、明らかに異常事態だとわかる場合もあるのである。

→ 次ページ:
地殻変動はどうやって把握している?

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