JAF Mate Neo ニュース・プラス

2017/05/30

【人とくるまのテクノロジー展:その3】
布製ボディの電気自動車は、
高齢化社会を救えるか!

車のイメージを一新する対等な目線の発想

 リモノの「車=鉄の塊」という概念を軽々と飛び越え、事故のときに車に乗っている人だけを守るのではなく、歩行者のダメージを少なくしようという、歩行者と車が同等な視点で車作りに取り組んでいる点が、非常に斬新だ。

  (株)rimOnOのCEO伊藤慎介氏は、去年の発表以来、爆発的な反響があり、展示会では対応に追われ昼食を取る時間もないほどだと言う。
 「問い合わせが多かったのは70代男性と50~60代の女性です。70代の男性は『自分で運転したいけど家族が認めてくれない。しかし移動手段がないと生活が成り立たない』という人が多いです。50~60代の女性は、『親御さんの介護のために車が必要だけど、ペーパードライバーで不安。リモノならなんとか運転できるかも』。という切実な声をかなり沢山いただいています」。

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乗りやすい回転シート。アクセルとブレーキがない分、ドライバー席は広く感じる。

 ペーパードライバーや初心者ドライバーにとっては、自転車やバイクと同じバーハンドルで操作が簡単なことも魅力なのだろう。また、高齢者の運転事故の原因はアクセルとブレーキの踏み間違えがあげられるが、その対応としてアクセルとブレーキを分離しているのも興味深い。

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超小型モビリティの普及には

 ヨーロッパには「L6e」という超小型モビリティ制度がある。これは、重量350kg以下、最高速度45km以下、定員2名のマイクロEVの場合、14歳以上であれば原付免許で運転可能であるとの制度で、フランス、イタリア、スペインなどで導入されている。
 日本の国土交通省の超小型モビリティの認定制度では、各種条件を満たした上で、地方公共団体が指定した場所のみを走行することができる。免許は、リモノの場合、普通免許が必要だ。
 経済産業省に15年勤務し、次世代自動車バッテリーの研究開発などに携わったCEOの伊藤氏は、L6eのような可能性を日本でも提案していく考えであるという。日本で超小型モビリティが普及するかどうかは、こうした働きかけが大きい。

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社会問題をデザインに置き換えて

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