JAF Mate Neo くるナンデス

2018/11/09

聖地の地下で行われる謎の儀式? いえ、ビル駐車場で愛車を撮影してくれる「痛車スナップ」です!

 商業施設のパーキングで受けられる駐車以外のサービスと言えば、洗車やワックスがけ、タイヤ交換やオイル交換、近年ではEVの充電あたりまでが一般的。しかし、オタクの聖地・秋葉原駅から徒歩3分の位置にあり、数々のアニメ作品にも登場する「秋葉原UDX駐車場」では、なんと愛車の写真撮影サービスを展開している。場所柄集まる痛車(※)の撮影から始まったこのサービスは「痛車スナップ」と呼ばれ、今や痛車以外でも数多くの撮影依頼があるという。

※痛車とは、主にアニメーション作品のキャラクターや、実在アイドルの画像がラッピングでデザインされた車両のことを指す。

駐車場での愛車撮影が始まった経緯とは?

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撮影はこのようにして行われる。車の配置などはすべてオーナー側で考えて要望を出せる。

 大きな商業施設に付随する駐車場で愛車撮影のサービスを行っているところはかなり珍しい。秋葉原UDX駐車場・所長の阿部修平さんに、サービスを始めるまでの経緯を聞いた。

 「ビルがオープンした2006年頃から痛車の利用はあったのですが、一部の方は車室にゴミを置いて行ったり、場内でタバコを吸ったり騒いだりなど、利用態度はあまり良くないものでした。撮影サービスは駐車場と痛車オーナーの距離を縮めることを目的に始めました。発案したのは当時の所長で、最初はこちらからオーナー様にお声がけして、無償で撮影させてもらっていました。撮影した写真は秋葉原UDX駐車場公式アカウント(Twitter: @akb_udx_pstaff)にて公開し、所有者の名前(ハンドルネーム)、車名、そして車に描かれた作品・キャラクター名と共に紹介。みなさんの愛車を我々が撮影することで、オーナー様と信頼関係を築きました。こうしてお互いの距離を縮めて行くうちに、ゴミやタバコのポイ捨てなどの悪質行為も無くなりました。さらに『UDX駐車場にいけば綺麗に撮影してくれる』という噂が広まり、2015年からは有料の撮影サービスとして本格的に開始しました」

 ちなみに撮影はカメラ好きの駐車場スタッフによって行われている。

撮影料金はいくら?

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撮影サービスを利用するともらえるクリアファイルとステッカー。キャラクターは秋葉原UDX駐車場のオリジナルで、名前は「ぴーちゃん」。UDXオリジナルステッカーを貼ることは、今や痛車乗りのステータスなのだ!

撮影料金は以下のようになっている。

【痛車スナップ料金】※1台あたり最低8カットを撮影
・前日、当日受付 2,000円/台
・2日前の事前受付 1,500円/台
・5台以上スナップ 1,200円/台
※5台以上スナップは2日前の事前受付に限り1,200円/台。前日、当日受付は2,000円/台

 なお、痛車スナップを利用すると、1時間の駐車券(600円相当)と、上の写真のようなオリジナルグッズにステッカー(白か黒いずれか)がもらえる。このステッカーを愛車に貼ることが、痛車オーナーの間ではステータスなのだそう。全国からUDX目指して上京するオーナーも多く、取材当日も九州や関西方面、北海道などのナンバーを付けた車も多く見られた。

外国人観光客の見学も急増!

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イタリアから痛車見物に来たMarcello Carcanoさん夫妻。日本車が大好きで、数々の日本車を乗り継いできたそう。現在はホンダ・シビックに乗っているとのこと。

 撮影を依頼するのは痛車オーナーだけではない。カスタムカーや高級外車なども増えている。「長年乗った愛車を手放すので記念に写真を撮ってほしい」「車を綺麗に撮ってくれるという話を聞いたので」「秋葉原に来た思い出に」など撮影依頼の理由はさまざまだ。近年は痛車オーナー自体の低年齢化も進んでいるそうだ。若者の車離れが深刻になる中で、これは実に素晴らしいことである。

 また、ここに来れば「痛車」をはじめとしたユニークな日本車がみられるとあって、2年ほど前から見学に来る外国人観光客も増えているそうだ。今や「秋葉原UDX駐車場」は、日本独自の車文化を象徴する「痛車」を目の当たりにできるスポットとして注目されている。

2018年11月6日(雨輝・加藤久美子)

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